力は山を抜き気は世を蓋う
時利あらず騅逝かず
騅逝かざる奈何す可き
虞や虞や若を奈何せんと
垓下歌
力拔山兮氣蓋世
時不利兮騅不逝
騅不逝兮可奈何
虞兮虞兮奈若何
力山を拔き 氣は世を蓋ふ
時に利あらず 騅逝かず
騅の逝かざるを奈何すべき
虞や虞や 若を奈何すべき
虞美人作
漢兵已略地
四方楚歌聲
大王意氣盡
賤妾何樂生
漢兵已略地
四方楚歌聲
大王意氣盡
賤妾何樂生
漢兵已に地を略し
四方楚歌の聲
大王意氣盡きぬ
賤妾何ぞ生に聊(やす)んぜん
=>>賤妾何ぞ生を樂しまん
大王真英雄,
姬亦奇女子。
惜哉太史公,
不纪美人死!
虞姬 吳永和
大王 真に英雄
姫も亦奇女子
惜しい哉太史公
美人の死を纪せず
虞姫
大王は 真(しん)の英雄,
姫(き)も亦(また) 奇女子(き じょ し)。
惜しい哉(かな)太史公(たい し こう),
美人の死を 紀(し)るさず。
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漢高祖大風歌
大風起兮雲飛揚
威加海内兮歸故郷
安得猛士兮守四方
大風起って 雲飛揚す
威は海内に加はって故郷に歸る
安くにか猛士を得て四方を守らしめん
大風起こりて雲飛揚す
威海内に加はりて故郷に帰る
安くんぞ猛士を得て四方を守らしめんと。
激しい風が吹き起こって、雲が舞い上がる。
(私の)威光は天下に広がって、(私は)故郷に帰ってきた。
なんとかして勇猛な兵士を得て、(この故郷の)四方を守らせたいものだ。
※秦の時代の末期に動乱が起こったことを表している。
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大風 起こりて、雲 飛揚(ひゆう)す、
威 海内(かいだい)に加わりて、故郷に歸る、
安(いづく=願わくば)にか猛士(もうし)を得て、四方を守らしめん。
大風起兮 雲飛揚、
->大風(=我、劉邦 兵を興し) 起こりて[兮]、雲 飛揚(ひゆう、=乱世の雲を吹き飛ばし平定)す、
威加海内兮 歸故郷、
->威(い、=威光) 海内(かいだい、=国中・天下)に加わりて[兮]、故郷に歸(かえ、=錦を飾る・帰)る、
安得猛士兮 守四方。…『文選』
->安(いづく、=願わくば)にか猛士(もうし、=勇猛な人物)を得て[兮]、四方(しほう、=国境)を守らしめん(=守らせて国を安定させたいものである)。

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