多分ですよ。
日本の若者のレジリエンスが下がっているのだと思います。
人生でつまずいても立ち直ることが出来るしなやかなたくましさをレジリエンスと呼びます。このレジリエンスが下がっているから、嫌われる勇気、振られることが怖い、自分の意思を伝えたら拒絶されるのが怖い子が増えているのではないかと
このレジリエンスが下がっているだろう要因はいくつかあると考えます。
ひとつは兄弟数の減少
日本の人口の過半数が首都圏と大阪圏の二大都市圏にいますが
子供の数で見ても約半数が首都圏と大阪圏におり、同地では兄弟の数が、北日本と同様に少ないものとなっています。つまり、まず生まれて兄弟間抗争で揉まれることがなくなりました。
ふたつめ
外遊びの減少
公園や校庭の遊具は、遊びながら体力作りをするためには欠かせないものでした。遊びながら、時に痛みも伴って「これは危ない」「これなら大丈夫」など、"さじ加減"を学んだように思います。
事故は避けられるべき一方、"危ないもの"だけでなく"危なそうなもの"も次々と姿を消していく世の中が、ますます加速しています。
冒険的な遊具は撤去される代わりに、高齢者などが使えるゆる系健康遊具へと変遷
遊具の減少とともに
特に日本の都会では中学受験の隆盛
出典:ベネッセホームページ
※ 令和の現在は公立中高一貫校も加わり実に10%超が中高一貫校に入学
近年は更に小学校受験が盛んになって来ています。
益々子供の外遊びは減り
近所のガキ同士の抗争消滅
幼少化する塾通いと受験戦争
これに呼応するかのように増え続ける子供の自殺率
さて
ではなぜ子供にとって外遊びが大切なのでしょうか?
子どもが自由に遊ぶには3つの「間(ま)」が必要とよく言われる。
時間、空間、仲間の3つの間だ。
この3つの間が失われてきたことが、子どもが次第に遊ばなくなった、遊べなくなった原因だという考えだ。子どもの育ちにとって、自由で、時に冒険的で、ダイナミックな遊びは、心も体も頭もいつのまにか鍛えてくれる自然の学校になる。それが次第になくなってしまった。
塾通い等で子どもは自由な時間が奪われている。
道路がすべて舗装され道ばたで子どもが遊ぶことは危険になった。
少子化の上、群れて遊ぶ異年齢の集団もなくなった。
この3つが、子どもたちが地域社会で遊ばなくなった原因だ。
基地づくりをする子どもたち
昭和時代の東京
出典:もうひとつの学校: ここに子どもの声がする 写真・文 宮原洋一
ドイツでの比較研究によれば、森の幼稚園に通う子どもと普通の幼稚園の子どもとでは、発話が早い、発話量が多い、語彙が豊富などが、森の幼稚園の子どもに顕著に見られる特徴なのだ
森の幼稚園というのは、森や林、川、海岸など自然の中で自由に遊ばせ、生活させることで子どもを育てようとする1960年代にデンマークから始まった運動だ。今はドイツや北欧の諸国で熱心に取り組まれている。
しかし日本では外遊びがなくなる一方です。
遊びには、幼い頃から徐々に上手になり、大胆になっていくという積み上げが必要なのだ。
遊びは、工夫してやることでだんだん面白くなるという体験
やっとできたという達成感、それに伴う喜びの感情
そしてもっと挑んでみようという意欲、そうした感情体験と
それらを通じて育つ自分への信頼感や自信
そうしたものがない交ぜになった遊び体験のポジティブな感情と記憶
が体に刻み込まれていなくてはならない。
もちろんスキルアップはいる。しかし遊び力というのは単なるスキルアップではなく、世界を自分のものにできるという情動的能動性が高まっていくことなのだ。体が遊びを覚え、それが世界に向かうときのその子の能動的な立ち位置をたかめていく。
今はこうした体験を幼児期からすることが極めて困難になっている。
泥んこになり一緒に遊んだ仲間の存在
居場所(仲間・空間・時間)が増えると自己肯定感は育まれる
しかし今「遊び」「想像力」「創造力」を育む仲間・空間・時間が日本から消えつつあるのです。
かつて日本にあった「遊び」では
小さな成功体験
そして
小さな失敗体験
を繰り返すことで少々の失敗はしても大丈夫なんだと良い意味で開き直れるようになりました。
これらの積み重ねで人間力の基礎が自然と養われていったのです。
ところが「遊び」のない現代社会では心のしなやかさである「レジリエンス」が育まれないまま大人になってしまうと、自分の殻を破れずに自意識は膨らむばかり、デート、キス、性交どころではないのではないでしょうか
そして最後の3つめ
世界一少ない子供の睡眠時間
世界一寝てない日本の子供
外遊びが減ることで入眠・快眠を妨害、塾通いで睡眠時間を削っているようですが
子供の睡眠不足は何をもたらすかというと?
脳の発達を遅らせ、食欲不振、注意や集中力の低下、眠気、疲労感につながります。そしてイライラ、多動・衝動行為、それから肥満のリスクが高まります。
さらには、睡眠不足が性欲を減退させるのです!
世界一セックスレスな日本人
その背景は世界一の睡眠不足にあり
2005年以降も増え続けてるでしょ?
出典:東京新聞
加えて大切なことに
睡眠時間と「レジリエンス」の関係性は?
大アリなんですね。
結論
まずは
よく遊び
よく食べて
よく寝ましょう
実はよく寝てた東大合格者
调查によると、日本の大学生のデート、キス、性交の割合は2005年にピークに達した後、継続的に減少しており、現在では1989年のレベルに近づいています。2005年に何か重要な出来事がありましたか?
時間差があるので2005年というよりはもっと前から
兄弟の数は減り
子供の外遊びが減り
塾通いでストレスは高まり
子供の睡眠時間が減っている
これらのことが日本の若者から
レジリエンスの育ちを削いでいる可能性が高いと思います。
脚注
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