春夜。蘇軾
『春夜』蘇軾(書き下し文)
春宵一刻 値千金
花に清香あり 月に陰あり
歌管楼台 声細細
鞦韆院落 夜沈沈
春宵(しゅんしょう)一刻(いっこく)
値(あたい)千金(せんきん)
花(はな)に清香(せいこう)あり
月(つき)に陰(かげ)あり
歌管(かかん)楼台(ろうだい)
声(こえ)細細(さいさい)
鞦韆(しゅうせん)院落(いんらく)
夜(よる)沈沈(ちんちん)
詩の背景と意味
- 春宵一刻値千金:春の夜は素晴らしく、ほんのひとときであっても千金に値するほどの価値がある。
- 花有清香月有陰:花は清らかな香りを漂わせ、月はおぼろにかすんでいる。
- 歌管楼台声細細:先ほどまで歌や笛の音が響いていた高殿からは、名残を惜しむようにかすかな音だけが漏れ聞こえている。
- 鞦韆院落夜沈沈:乗る人もいないブランコ(鞦韆)がある中庭に、夜は静かに更けていく。
静かな春の宵 わずか一刻にも 千金の値打ちがある
花は清らかな香りを放ち 月はおぼろに霞んで見える賑やかだった高殿の歌楽 今は微かに聞こえるばかり
鞦韆の置かれた中庭に 春夜はしんしんと更けていく

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