發表文章

蘇台覧古  <李白>

圖片
https://youtu.be/A4GfgRmZjwE?si=sm3taUNjgneobfTD https://youtu.be/IN8FxqqQcU8?si=QSXmZAcXJYzMbaoN https://youtu.be/oELCM1AQ1Rw?si=1Pbt27LWyW2lb9aU https://youtu.be/ItYc9-wZANI?si=hobK9RGPs9IrhWja https://youtu.be/AAgC1z0QEq8?si=dHpM1Gqwb8yA3kkv 読み方   蘇台覧古   <李白> 旧苑荒台 楊柳 新たなり 菱歌清唱 春に勝えず 唯今惟 西江の月のみ 有りて 曽て 照らす 呉王 宮裏の人   そだいらんこ   <りはく> きゅうえんこうだい ようりゅう あらたなり りょうかせいしょう はるにたえず ただいまただ せいこうのつきのみ ありて かつて てらす ごおう きゅうりのひと 蘇臺覽古---李白 かつて呉王闔閭が築いた姑蘇台も荒れ果て、今、新しく楊柳が芽吹いている。 池や沼に自生する菱の実を採りながら歌う菱歌が清らかに聞こえて来る。 古いものと新しいものが入れ替わる春の愁いを一層感じさせる。 今も昔も変らないものは西江の川面に光を落とす月のみである。 この月は、呉王の宮殿に居た絶世の美女「西施」を照らしていたあの月と同じ月なのだ。 詩の意味  呉王の姑蘇台(こそだい)は古びた庭園や荒れた高台になってしまったが、その中で楊柳だけが今年も新しい芽を吹いている。水面を渡る菱(ひし)採りの乙女らの清らかな声を聞けば、やるせない春の愁いに耐えられない。  春を謳歌(おうか)した呉王の宮殿蘇台には、只今は西に流れる川を月が照らしているばかりである。曽(かつ)ては呉王の宮殿の美女、西施(せいし)や多くの女性たちの姿を照らしていたものだが……。 語句の意味 蘇 台 呉王闔廬(こうりょ)と息子の夫差(ふさ)が姑蘇山に建てた宮殿 今の江蘇省蘇州市の霊岩山がその跡とされている 覧 古 懐古に同じ 菱 歌 菱の実採りの舟歌 宮裏人 呉王夫差の宮中にあった美女の西施や女性たち 鑑賞   傾国の美女西施に溺れた呉王の末路  春秋時代から約千年の後に李白が呉の宮殿跡を訪れた折の感慨を述べた詩である。呉と越は以...

越中懐古  <李白>

圖片
https://youtu.be/JXKEOuYHfxE?si=eETcu_zOgXauHE3w https://youtu.be/Jvw4h_19_Og?si=Fxi-bDJwThzM7AVD https://youtu.be/vc-FvginHto?si=VlqpIxmmzsJ4f1k1 読み方  越中懐古   <李白> 越王勾践 呉を破って帰る 義士 家に還りて 尽く錦衣 宮女 花の如く 春殿に満つ 只今惟 鷓鴣の飛ぶ有り  えっちゅうかいこ    <りはく> えつおうこうせん ごをやぶってかえる ぎし いえにかえりて ことごとくきんい きゅうじょ はなのごとく しゅんでんにみつ ただいまただ しゃこのとぶあり 詩の意味  越王勾践が長年の仇であった呉王夫差を打ち破って国に凱旋した。その戦いに従って行った忠義な者たちは、故郷に帰るとみな錦織りの服をまとって、華美な生活にふけった。  そのころ宮廷の女官などにも美しい人が多く、まるで花が春殿に満ちていると思えるほどであった。しかし、今は当時をしのぶよすがもなく、ただ鷓鴣が寂しく飛び交っているばかりである。 語句の意味 越 中 春秋時代の越(えつ)の都であった会稽(かいけい=現在の浙江省紹興市) 破 呉 前477年嘗胆(しょうたん)辛苦の末宿敵呉王夫差を破ったこと 義 士 越王勾践と20年苦楽を共にした忠義の家臣たち 錦 衣 錦織りの着物 勝利の恩賞の品 鷓 鴣 キジ科の野鳥(鳴き声が悲しげな鳥) 鑑賞  栄枯盛衰は涙を誘う  春秋時代(紀元前5世紀)長江南部にあった呉と越は長年にわたって仇敵(きゅうてき)であった。これまで幾度となく戦ったが勝負がつかない。前494年の会稽の戦いでは越が大敗し、勾践は「自分は呉王の臣下になり、妻は妾に差し上げますからどうか命だけは……」と哀願した。これを「会稽の恥」といって、越王最大の屈辱であった。その後約20年間、越王は肝を嘗(な)める辛苦を自分に課し、前477年、ついにこの恥を晴らすのである。この詩はその歴史の上につくられたので、史実を知ることが鑑賞を深める。  この詩の構成に一つの特色がある。懐古詩に多くみられるのは「蘇台覧古」(李白)のように前半に旧事を、後半に作者の時代からの感慨を叙するのが一般的であるが(その逆もある)、こ...